黒電話2台で内線や留守番電話が使えるESP32基板「Analog Redial」

古いダイヤル式やプッシュ式の電話機をつなぐと、受話器を上げれば発信音が鳴り、もう1台の電話機を呼び出せる基板が公開された。「Analog Redial」という名前で、留守番電話やネット経由の通話にも対応する。開発したのはScott Dylewski氏で、子どものころ家にあった黄色いダイヤル式の壁掛け電話がきっかけだという。

基板にはESP32-C6のボードと音声の入出力を受け持つチップ、電話機を鳴らす回路を載せ、電話機を1台か2台挿せる。Wi-Fiがなくても、2台をつないで「321」(変更可)とダイヤルすれば、もう1台のベルが鳴る。発信音や呼び出し音は、日本を含む国や地域ごとの音に合わせられる。

ダイヤルした番号で機能を呼び出せるのも特徴だ。「846」に続けて分数をダイヤルすると、時間が来たときにベルが鳴るキッチンタイマーになる。「314」なら円周率を読み上げ、「412」ならダイヤルアップ接続のモデムの音を流す。番号と音声は、ブラウザーで開く設定画面から自分で追加できる。

同じネットワーク上の基板どうしはサーバーなしでIP電話として通話できる。AsteriskなどのSIPサーバーにつなげば外線にもかけられ、別売りのBluetoothボードを足せばスマートフォンの受話器にもなる。

同氏は2020年、Raspberry Pi 4とブレッドボードの手配線で最初の試作機を作り、数年使ってきた。市販のVoIPアダプターを選ばなかった理由として、別の電話機を呼ぶのに「*47」と相手のアドレスを入力する必要があり、扱いにくいことを挙げている。2026年6月からESP32の基板に作り替え、10月のバージョン5(v5)で動作を確かめた。READMEには、FabSceneが2026年9月に紹介した黒電話の携帯電話化「RotaryCell」などとの機能比較も載っている。

基板は小さな部品の実装までJLCPCBに頼めるため、手作業ではんだ付けするのは足の長い部品だけだ。READMEの試算では1枚あたり約37ドル(約5800円)だが、JLCPCBの最小発注が5枚のため、最初に約110ドル(約1万7000円)かかる。ファームウェアはMITライセンスで、KiCadの設計データもGitHubで公開している。同氏は、自宅や電話会社の配線にはつながないよう注意を促している。

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