
フランス・リヨンのスタートアップSandflowは2026年11月5日、3Dの物体をプログラムとして記述する言語「Sand3D」と、この言語で書いた10万点の物体のデータセットをオープンソースで公開した。ネジのような機械部品からグランドピアノまでを含み、商用利用もできる。
Sand3Dで書いた物体は、人が読めるプログラムになっている。寸法はすべてパラメーターとして書かれており、値を変えてプログラムを動かし直すと物体の形が変わる。データセットの各物体にはレンダリング画像と、Blenderやゲームエンジン、ロボットのシミュレーターで使える3Dファイル、元になった物体の出所が付く。1万点以上は関節で動く部分を持ち、関節の数は合計3万6000ある。同社は関節を1つずつ元の物体と照らし合わせて確かめたとしている。
同社によると、一般的な3Dファイルが記録するのは物体の表面の形で、Sand3Dのプログラムは物体の作り方を記述する。そのため言語モデルがプログラムを読み、編集し、新しく書けるという。同社はNVIDIAとHugging Faceが10月21日に始めたロボットのシミュレーション向けの物体集「SimReady Central」(2000点超)と自社のデータセットは補い合う関係にあるとし、SimReadyの物体のうち2369点をコードに書き直して10万点に含めた。
Sand3DはPythonのライブラリとして提供され、Blenderの上で動く。GitHubのREADMEによると、同じ部品をBlenderのPythonやCAD用のライブラリ「CadQuery」、Onshapeの「FeatureScript」で書く場合と比べ、プログラムの長さは言語モデルが文章を処理する単位(トークン)で数えて2〜6分の1に収まる。作った物体はGLBやUSD、ロボット用のURDFのほか、3Dプリンターのスライサーで読めるSTLにも書き出せる。
創業者でCEOのFélix Balmonet氏は「言語モデルが文章を書けるようになったのは、Webが文章とコードであふれていたからだ。3Dにはそれに当たるものがなかった。Sand3Dは、私たち自身が必要としていた土台だ。生成3Dは、誰もが同じ土台から始めれば速く進む。だから公開する」と述べた。
ライブラリはApache 2.0、データセットはCC BY 4.0のライセンスで、GitHubとHugging Faceで公開されている。同社は最初の3D基盤モデルを12月中旬に公開する予定だ。

