
高性能なソフトウェア無線(SDR)ボード「PZSDR P047」が、Crowd Supplyでクラウドファンディングを始めた。プロジェクトを手がけるのは、中国のPuzhi(普智)だ。AMDのZynq UltraScale+ ZU47DR RFSoCを搭載し、8系統のRF入力と8系統のRF出力を一度に扱える点が最大の特徴で、携帯電話網や短波通信のような高度なMIMO無線の用途を見込む。
RFSoCには、4コアのArm Cortex-A53と2コアのCortex-R5Fに加え、93万セル規模のFPGAが集積されている。RF部はいずれも14bitで、ADCが最大毎秒5Gサンプル、DACが最大毎秒9.85Gサンプルに対応し、最大6GHzまでのRF信号を入出力できる。メモリーは6GBのDDR4、ストレージは8GBのeMMCと512MbitのQSPIフラッシュを基本に、microSDカードとM.2のNVMe SSDも増設できる。
外部インターフェースも幅広い。Gigabit Ethernetのほか、100GbpsのQSFP28ケージを2つ、USB 3.0、Mini DisplayPort、32ピンのGPIOヘッダーを備える。測位にはGPSと北斗(Beidou)を使い、基準クロックには内蔵のOCXOまたは外部入力を選べる。ボードのサイズは180×175mm、金属筐体に収めると188×183×52mmだ。動作温度は氷点下40度から85度までと幅広い。
支援価格は6699ドル(約110万円)で、ボード本体に加えて金属筐体や電源アダプター、GPSアンテナ、23本のRFケーブル、32GBのmicroSDカードなどが付属する。世界各地への送料を含み、出荷は2026年11月の開始を見込む。同じRFSoCを使う開発機材は専門分野向けで高価だった。8チャンネル対応のRFSoCモジュールは、2022年時点でAvnet製の「XRF8」がモジュール単体で2万2995ドル(当時約310万円)に達していた。完成した基板と付属品をそろえてその3分の1以下に収めた点が、この製品の狙いを示している。

