BuildJetがPC遠隔操作装置の小型版を発表、マイコン1個で約6000円から

米BuildJetが2026年9月11日、離れた場所のパソコンをネットワーク越しに操作する装置「JetKVM Mini」を発表した。パソコンの映像出力とUSBにつなぎ、ブラウザーから画面を見ながらキーボードとマウスを動かせる。OSが起動する前のBIOS画面の操作や、固まった機械の再起動にも使える。有線の「JetKVM Mini」が39ドル(約6000円)、無線の「JetKVM Mini W」が42ドル(約6500円)で、3個パックならそれぞれ33ドル(約5100円)と36ドル(約5500円)になる。発売は10月26日で、正規販売店を通じて扱う。

同社の現行機「JetKVM」は2024年にKickstarterで437万ドル(約6億7000万円)を集め、69ドル(約1万600円)で売られている。Miniはその小型で安価な版にあたる。

Miniは現行機を削ったものではなく、作り直したものだと同社は説明する。現行機はLinuxを動かすためにDRAMとeMMCを別に積んでいたが、Miniはそれをやめた。EspressifのESP32-P4Xというマイコン1個が、映像の取り込み、H.264への変換、USBの制御、ファームウェアの動作をすべて受け持つ。ESP32-P4XはH.264のエンコーダーを回路として内蔵している。

映像は1080pで30fps、または720pで60fpsで取り込み、チップ内で圧縮してWebRTCでブラウザーへ送る。筐体はアルミで42×42×23mm、マッチ箱ほどの大きさになる。上面に小さな表示があり、IPアドレスとUSB・映像の状態を映す。

無線版のMini WはRJ45を外し、ESP32-C5を足した。2.4GHzと5GHzのWi-Fi 6に対応し、設定はBluetooth経由でスマートフォンやパソコンのブラウザーから済ませる。

USBは2つあり、片方は操作対象のパソコンにつないでキーボードとマウス、仮想メディアを見せ、電源もそこから取る。仮想メディアの中身は側面のTFカードに置く。もう片方は汎用ポートで、予備の電源入力にもなる。同社はATX電源制御などの拡張をこのUSBに合わせて作り直すとしている。

ファームウェアはESP32-P4X向けに書き直したが、通信のプロトコルは変えていない。そのため、Webインターフェース、クラウド経由の外部アクセス、Wake-on-LAN、MQTT、Home Assistant連携、自動ロールバックつきのOTA更新はそのまま使える。ファームウェアは発売初日からオープンソースにするという。

セキュアブートにも対応する。JetKVMの署名鍵のダイジェストがチップのeFuseにあらかじめ書き込まれており、Webインターフェースの設定1つで、署名済みファームウェア以外を受け付けないように固定できる。

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