Windows 98で最新PCのUSB端子を使うドライバー、転送は毎秒約33MB

2010年代半ば以降のPCについているUSB端子を、Windows 98で使えるようにするドライバー「xHCI98」がGitHubで公開されている。2026年9月23日に出た新版では、USBメモリーなどとの転送速度が毎秒約33MBに上がった。作ったのはYeo Kheng Meng氏で、ライセンスはGPL-2.0である。

2010年代半ば以降のPCでは、USB端子がxHCIという方式の制御回路だけで動くようになった。Windows 98や2000はその前の時代のOSで、xHCIを動かす仕組みを持たない。そのため最近のPCにこれらのOSを入れると、BIOSの助けがある場合を除き、キーボードやマウス、USBメモリーといった基本的な機器さえ使えない。BIOSが肩代わりしても、機器の抜き差しには対応せず、有線LANのアダプターや音声機器は動かない。

xHCI98は、この空白を埋める。USBの仕組み全体を書き直すのではなく、OSにもともとある上位の処理の下に、xHCIの回路と話す部分だけを差し込んだ。上位の処理がUSB 3.0に対応していないため、回路はUSB 2.0として動く。対応するOSはWindows 98 SE、ME、2000、XP、Vista、7で、9月19日の版でXPの64ビット版とVista、7が加わった。

Yeo氏は、2020年のノートPC「ThinkPad P14s Gen 1」にWindows 98 SEを入れて動作を示している。xHCIしか持たないこの機種で、7ポートのハブを介して有線LANのアダプター、音声機器、SATAの変換アダプター、2本のUSBメモリー、マウスを同時につないだ。主にIntelの機種で試しており、AMDの一部の機種でも別の利用者が動作を確かめたという。

9月23日の新版では、制御回路が処理の区切りを知らせる間隔を、これまでの1ミリ秒から0.125ミリ秒に縮めた。これにより転送速度は毎秒18MBから、USB 2.0の実用上の上限に近い約33MBに上がった。ただしUSBの負荷が高いときは、音声機器の再生が途切れやすくなる。

READMEには、1人の人間がAIの助けを借りて作ったプロジェクトなので不具合が出てもおかしくない、と書かれている。Yeo氏は以前にも、DOSの上でLlama 2の言語モデルを動かすなど、古いOSを最近のPCで動かす作品を公開してきた。

関連情報

fabsceneの更新情報はXで配信中です

この記事の感想・意見をSNSで共有しよう
  • URLをコピーしました!

最新記事

YouTube / PodCast

【PR】読んで役立つ注目記事

目次