20年前のiPodをFinderで同期できるファームウェア「RockWheel」

iPod Videoを、今のMacのFinderで同期しながら使い続けられるようにするファームウェアが、「RockWheel」として公開された。作ったのはSergei Sarkisian氏で、携帯音楽プレーヤー向けのオープンソースのファームウェア「Rockbox」を基にしている。対象は、Appleが2005年10月に発売した第5世代のiPod Videoと、2006年9月に発売した改良版(第5.5世代)だ。

RockboxをiPodに入れると、MacのFinderはその機器をiPodとして認識しなくなる。利用者は曲の転送をFinderの同期に任せられず、iPodで付けた評価や再生回数もMacに戻らない。同氏はRockboxの再生の仕組みを残したまま、Finderでの同期と、純正のiPodに近い操作感を加えた。

RockWheelを入れたiPodは、Finderに接続するとiPodとして表示される。同期は双方向で、Finderで転送した曲、プレイリスト、評価、ジャケットがそのまま入り、iPodで再生した回数や付けた評価は次の同期でMacに戻る。

同氏は純正のiPod Videoになかった「Cover Flow」も音楽メニューの最初の項目に置いた。画面に7枚のジャケットが並び、ホイールをはじくと指の速さに合わせて流れ、ゆっくり止まる。

iPod VideoはCPUのコアを2つ持ち、メモリーは32MBか64MBだ。同氏は条件の厳しい32MBのモデルで開発し、音楽データの復号を2つ目のコアに移して、1つ目のコアを画面の描画に充てた。実測では、曲を送ったときのジャケットの表示が2〜3秒から0.1〜0.4秒に、1万3180曲の一覧から再生が始まるまでの時間が4.5秒から0.3〜0.5秒に縮んだ。

同氏が試したのは、第5.5世代機の記憶装置を約256GBのフラッシュメモリーに換えた1台だけで、元のHDDのままの機体とWindowsでの利用は試していない。

READMEに載っているコマンドをMacのターミナルに貼り付けると、インストールが始まる。iPodはFAT32形式にする必要があり、Macでフォーマットした機体は変換で中身が消える。純正のファームウェアはiPodに残り、起動時にHoldスイッチを入れると純正側で立ち上がって動画を再生できる。ソースはGitHubで公開されており、ライセンスはGPL-2.0だ。

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