
FDM方式の3Dプリンターで造形した部品は、積層方向(Z方向)に弱い。層間の接着が力学的なボトルネックになるためだ。MGunlogson氏が公開した「Magma」は、OrcaSlicerのフォークで、この弱点を補う新しいインフィル方式を追加する。
Magmaが導入する「Magma Triangle」インフィルは、部品内部に密閉されたU字型の垂直チャンネルを造形する。プリントの途中でノズルがチャンネルに降り、溶けた樹脂を柱状に押し出して引き上げる動作を繰り返す。層を横に重ねるだけでなく、縦方向にも樹脂の柱を通すことで、Z方向の強度を高める狙いだ。
現時点ではスライサー上では動作するが、物理的にきれいに造形できたテストプリントはまだない。デュアルノズルやハイフロー機での検証、強度データの取得、複雑な形状でのクリーンな充填条件の確立が課題だ。
MGunlogson氏はこの技術が特許で囲い込まれることを防ぐため、防御的公開(Defensive Publication)としてコードと手法をすべてパブリックドメインに帰属させた。ソースコードはGitHubで公開されている。

