Prusaが印刷中に発泡するPLAを発売、造形物を最大65%軽量化

Prusa Researchは2026年9月17日、印刷中に発泡して部品を軽くするフィラメント「Prusament PLA Lightweight」を発売した。ノズルで熱を加えると中の添加剤が働き、押し出した樹脂が泡を含んで膨らむ。部品の重さは通常のPLAより最大65%軽くなる。価格は1kgで56.99ドル(約8900円)。

使い道として同社が挙げるのは、重さが性能に直結するものだ。ラジコン飛行機や気球、ドローンの部品、身に着けるコスプレの小道具がこれに当たる。泡を多く含むため熱を伝えにくく、飲料缶の保温カバーのような断熱材にも向く。水にもよく浮く。

材料の減りも遅くなる。押し出した樹脂が膨らむ分、同じ重さのフィラメントで印刷できる体積が増え、1巻から通常のPLAの2〜3倍の数の部品を作れるという。

Prusament PLA Lightweightを顕微鏡で拡大した図(出典元:Prusa Research)

泡立ち方はノズルの温度で変わる。同社の標準設定では215℃で発泡が始まり、235℃で最も強くなる。それ以上に上げても軽くはならず、表面が荒れたり材料が傷んだりするおそれがある。250℃を超えると有害な煙が出る可能性があるとして、超えないよう注意している。標準の設定はノズル230℃で、樹脂が膨らむ分を見越して押し出す量を通常の0.45倍に抑える。温度を変える場合は、壁を1周だけにした中空の立方体を印刷し、壁の厚さを測って押し出す量を合わせるよう勧めている。

表面はつや消しの細かな質感になり、積層の跡が目立ちにくい。泡を含むぶん、印刷後の色は巻いた状態より淡くなり、黒は灰色のコンクリートのような色合いになる。

一方で、ノズルから樹脂が漏れやすくなり、糸引きが目立つ。同社はこれを発泡フィラメント全般に共通する性質とし、スライサーの設定で移動の経路を工夫するか、1個ずつ印刷すれば減らせると説明する。フィラメントは湿気を吸うため、55℃で5時間の乾燥が要る。

色はアーミーグリーン、チョコレートブラウン、ギャラクシーブラック、ナチュラル、コーラルオレンジの5色をそろえ、欧州向けの価格は税込み59.90ユーロ(約1万1000円)とした。同社のプリンター向けの設定は、スライサーのPrusaSlicerに用意されている。

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