ラズパイで音声アシスタントを自作、マイク4個の「Voice DSP+」が予約開始

仏RASPIAUDIOが、Raspberry Pi向けの音声入出力ボード「Voice DSP+」の予約受付を始めた。デジタルマイク4個と音声処理を専門に担うDSP(デジタル信号処理チップ)を1枚に載せ、雑音やエコーの処理をボード側で終わらせる。設計者はRedditで、Raspberry PiのCPUをアプリ側に残すことが狙いだと説明している。

既存のマイク拡張ボードは音を取り込む側だけを担うが、Voice DSP+は入力と出力の両方を収める。XMOS製のDSPがビームフォーミング(特定の方向から来る音だけを拾う処理)、音響エコーキャンセル、ノイズ抑制、自動ゲイン調整、リミッターを引き受け、処理を終えた2チャンネルの音声をI2SでRaspberry Piへ渡す。

設計者はRedditのコメントで、Raspberry Pi単体では同じことができない理由を挙げている。音がどの方向から来たかを求めるにはマイクが4個以上必要で、これがあればロボットが話しかけてきた人の方へ向き直れる。音響エコーキャンセルは、スピーカーから音楽が流れている最中でも声を明瞭に拾えるようにする処理で、自作の音声アシスタントで効く。ノイズ抑制はソフトウェアでもできるが、専用のDSPほどには効かないという。

マイクの配置を変えられる点も特徴だ。同じ4個のマイクを、正面方向に指向性を持たせる直線配列と、360度から声を拾う正方形配列のどちらにも組める。電源を切った状態で4マイクモジュールを付け替えると、コールドブート時にファームウェアが配置を自動で検出する。

出力は動作確認用のオンボードスピーカーに加え、外部のパッシブスピーカーへ最大11Wを出せる。ステレオヘッドホン出力はジャックの挿抜を検出し、挿すとスピーカーを自動でミュートする。オプションで24個のNeoPixelを並べたリングを付けられ、音がどの方向から届いているかを光で示す。

Raspberry Piをつながなくても、ドライバー不要のUSBサウンドカードとして動く。48kHzで処理済みのマイク2チャンネルとステレオ再生を扱い、現行のWindowsとmacOS、Linuxではドライバーを入れる必要がない。USBモードでのファームウェアは、同社が用意したWebブラウザー上の書き込みツールから更新できる。Raspberry Piから使うときは、I2Cで制御し、SPI経由でファームウェアを起動・更新する。

ファームウェアのソースコード、Raspberry Pi用のインストールスクリプト、ピン配置、技術文書はGitHubで公開されている。価格は予約時が89.90ユーロ(約1万6800円)、通常価格は99.90ユーロ(約1万8600円)に設定されている。

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