
写真をドット絵のように加工するには、ふだんはパソコンの画像ソフトに取り込んで、色数を落とす作業が要る。撮ってすぐにその場で、というわけにはいかない。この手間をなくそうと、rai_lander氏が個人で作ったのが、撮った写真をその場でドット絵に変える自作カメラ「Pixela」だ。作り方とデータは、無料で公開されている。
Pixelaは、ふつうの写真も撮れるが、本領はピクセルアート風の加工にある。撮影した画像に独自の処理をかけ、4色、8色、16色、32色、64色といった少ない色数のパレットを当てて、ドット絵のような見た目に変える。解像度は最小160×120から最大1600×1200まで選べ、ドット絵モードでは320×240あたりがちょうどよいという。
頭脳に使うのは、親指サイズのマイコンボード「XIAO ESP32S3 Sense」だ。カメラとWi-Fiを備え、これ1枚で撮影から処理、通信までをこなす。本体のケースは3Dプリントで作る。ボードを買い、ケースを印刷し、公開された書き込み用のプログラムを入れれば、同じカメラを自分の手で組み立てられる。

細かな設定は、Pixela自身が立ち上げるWebアプリで操作する。スマートフォンやパソコンのブラウザーでつなぎ、処理の種類や色のパレット、撮影モード、Wi-Fiの接続先などを選べる。よく使う色の組み合わせを、お気に入りとして登録もできる。外部のアプリを入れる必要はない。
公開されているのは、書き込み用のプログラム(ino形式)、ケースの3Dデータ(3MF、STL)、そして組み立て方の手引きだ。手引きには、メニューの説明や、必要な部品の一覧、組み立てと導入の手順までまとまっている。市販のカメラとは違い、中身も外側も開かれているため、色処理を書き換えたり、ケースの形を変えたりと、自分好みに育てられる。なお作者は、プログラムの作成にAIを使ったと明かしている。

