
ヒューマノイドロボットにダンスを覚えさせるのに、これまでは高価なモーションキャプチャー設備が要った。韓国のROBOTISは、スマートフォンで撮った動画だけからヒューマノイドにK-POPの振り付けを学ばせる様子を公開した。使われたのは、同社のオープンソースのヒューマノイドプラットフォーム「AI Sapiens」だ。
学習はまず、スマートフォンで撮影した人の動きを、ロボットが扱えるデジタルの動作データへ変換するところから始まる。次に、その動きをロボットの体格に合わせて作り直し、NVIDIAのシミュレーター上で強化学習を重ねる。最後に、シミュレーションで身につけた動きを実機へ移す。専用のモーションキャプチャー設備を使わずに済むため、学習データを集める手間と費用を大きく抑えられる。
AI Sapiensの最初のモデル「K0」は、身長1.3m、重さ34kgで、23カ所の関節を動かせる。心臓部は、ROBOTISが自社開発したQDD方式のアクチュエーター「DYNAMIXEL-Q」だ。関節をしなやかに動かし、力の加減を細かく制御できるため、シミュレーションと実機の差を縮めやすい。ROBOTISはDYNAMIXELシリーズで、研究や教育向けのロボットに長く使われてきた実績がある。
ROBOTISは、ハードウェアの部品表やCADデータ、制御用のソースコード、シミュレーション用のデータまでをオープンソースとして公開している。完成品やブラックボックスとして売るのではなく、誰もが同じ土台から改造や研究を始められるようにする狙いだ。

