
市販のシンセサイザーに自作の音源やエフェクトを足す開発キット「op1-sdk」が、2026年10月15日にGitHubで公開された。対象はTeenage Engineeringのシンセサイザー「OP-1」の初代機で、ファームウェアの「R246」に対応する。作者はBertBrandstifter氏だ。
OP-1の初代機で独自のプログラムを動かす試みには先例がある。10月9日に公開された「op1r」は、R246のファームウェアに手を加え、新しい音源やエフェクトを足した改造版を作れるようにした。op1-sdkはop1rの手法を使っており、op1rと同じ改造版のファームウェアを1バイトも違わずに作り直せるという。同氏はそのうえで、利用者が機能を自作する仕組みを整えた。
利用者は機能をC言語かアセンブリで書き、シミュレーターで試し、テストを通ってから実機に書き込む。同氏は、このキットをAIのコーディング支援と組み合わせて使う前提で設計した。同氏によると、作りたい音源をAIに言葉で伝えれば、OP-1の内部を知らなくてもAIがテストに通るまで作り直す。READMEには、同梱の作例はすべてこの方法で作ったと書かれている。

同氏は作例として、昔のゲーム機のような電子音やオルガンの音を出す音源4種類と、エフェクト3種類を作った。8列のステップシーケンサーや、録音した演奏のタイミングを後から整える機能もある。追加した音源とエフェクトは、OP-1の純正の一覧に新しい項目として並ぶ。同氏は、いずれも実機に書き込んで演奏したと説明する。
書き込みにはMacが必要で、R246のファームウェアは利用者がTeenage Engineeringのサポートページから自分で入手する。ツールはファイルが正規のR246かを確かめ、それ以外では動かない。同氏はリポジトリに同社のファームウェアを含めず、作ったファームウェアの再配布もしないよう求めている。
元に戻すときは、利用者が純正のR246を同じ手順で書き込む。ツールは起動を担う部分に手を加えないため、いつでも純正に戻せるとしている。
ライセンスはMITで、Teenage Engineeringとは関係のない非公式のプロジェクトだ。作った機能はzipファイルにまとめて、ほかの利用者と共有できる。OP-1の初代機を持ち、自分だけの音色を足したい人には、手を付けやすい作りだろう。

