
2019年に設立された独NEURA Roboticsは2026年10月22日、人型ロボットの新世代「4NE1 Gen 4」を発表した。量産を前提に設計し、前世代より20%軽くした。同日、ミュンヘン工科大学(TUM)と共同で、企業がロボットに実際の作業を教えるための訓練施設「TUM RoboGym」をミュンヘン近郊に開いた。
4NE1 Gen 4は、本体を細くし、外装に黒い布を使った。人のそばで働くことを想定し、親しみやすい見た目にしたという。手の性能を高めてより正確に物をつかめるようにしたほか、「Smart Limbs」と呼ぶ仕組みで、腕や脚がそれぞれ独立して周囲に反射的に反応する。重さや身長、価格、量産を始める時期は明らかにしていない。
ロボットを動かすAIには、同社のモデル「Neuron AI」を使う。カメラの映像に加え、触覚、力覚、音、ロボット自身の状態を入力に使い、見たり感じたりしたことを直接動作に変える。同社は例として、部品の留め具がカチッとはまったかを判断する場面を挙げる。あるロボットが覚えた技能は、同社のプラットフォーム「Neuraverse」を通じてほかのロボットでも使える。
TUM RoboGymは延べ床面積が2300㎡を超え、TUMのロボット・機械知能の研究所と協力して作った。2026年9月から、自動車、製薬、医療機器、包装、物流、農業、介護など10以上の業種の企業が利用している。段ボール箱の扱いや瓶詰め、木材の積み下ろしといった作業を、導入前にロボットで試し、自社の用途に合うかを確かめられる。施設には4NE1のほか、移動型の支援ロボット「MiPA」やロボットアームも置き、大学やスタートアップも共同の開発環境として使える。学習データは、実機のロボットが作業したときの記録、センサー付きのスーツや遠隔操作で取り込んだ人の動き、シミュレーションの3つの方法で集める。
運営期間は当初3年間で、両者は合わせて約1700万ユーロ(約30億円)を投じる。このうちNEURAの負担は約1100万ユーロ(約19億円)で、ロボットや計算資源、運用スタッフを出す。TUMは施設と研究の人員を提供する。NEURAは同様の施設を欧州、米国、中国に広げる計画で、ドイツ国内ではアーヘン工科大学とも別の施設を建設している。

